多くのビジネスシーンでマーケティングという言葉を聞きますが、「市場調査」や「広告宣伝」、「販売促進」などと理解している人も少なくはありません。
そもそもマーケティングとは何でしょうか。
日本マーケティング協会によると、
”マーケティングとは、企業および他の組織がグローバルな視野に立ち、顧客との相互理解を得ながら、公正な競争を通じて行う市場創造のための総合的活動である。”と、定義されています。
また、近代マーケティングの父と称されるフィリップ・コトラーは、
”マーケティングとは、個人や集団が、製品および価値の創造と交換を通じて、そのニーズやウォンツを満たす社会的・管理的プロセスである。”としています。
わかりやすく言い換えると、
マーケティングとは、『売れる仕組みを考え、実行すること』です。
では、売れる仕組みづくりとは具体的にどういうものを考えればよいのでしょうか。
簡単にまとめると
・誰に⇒ターゲットや市場
・何を⇒商品やサービス
・どこで⇒売る場所
・いくらで⇒価格
・どのように買ってもらうか(売るか)⇒販売戦略
・その結果、いくら儲かるか⇒売上や利益
マーケティングとは、商品を開発するところから販売、儲かるまでの企業活動のすべてを一貫して考え、実行することがとても大事なことになります。
「いい商品なんです」、「自信の商品なのに売れない」など、食品メーカーの方の声をお聞きします。どんな人に買ってほしいのか、どこのスーパーで売るのか、デパ地下で売るのか、どんなふうに買ってほしいのかなど、売れる仕組みを考えずに商品を作ってしまったパターンです。
例えば、あなたが品質を追求し10個入り5,000円の最高級卵を商品化したとしましょう。商品には絶対の自信をもって、一般的なスーパーのバイヤーにプレゼンしても「商品はいいけど、うちの店では売れないよ。こんなに高い卵を買うお客さんはいないよ」と言われてしまうでしょう。
ここで足りないことは、
・どんな人が買うのか?
・どんな場所で売る?
・どのように買ってもらうか(売るか)
売れる仕組みを考えずに「いい商品です」と言っても、売れないのが現実です。
<参照元>
・新商品開発マネジメント―グローバル企業&ベンチャーに学ぶ実践的フレームワーク/小日向 秀雄著
・コトラーのマーケティング・マネジメント 基本編/フィリップ・コトラー